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js-STARの教科書 XR+対応版 #01 〜はじめに

本書は、フリーの統計分析ソフト「js-STAR XR+」のガイドブックです。2020年「js-STARの教科書」の内容をjs-STAR XR+にあわせて加筆修正したものです。

2020年に「js-STARの教科書」を執筆し、オンラインで公開したところ、大変たくさんの方々からダウンロードしていただきました。
2020年はCOVID-19の影響から多くの大学が4月からオンライン授業となりました。js-STARは学内のコンピューターにインストールされている高価な分析ツールと違い、ブラウザがあれば、WindowsでもMacでも動かすことができます。
筆者のサイトにアクセスするだけで、無料で利用することができます。パソコンがあれば高価な出費は必要ありません。
実際、オンラインでjs-STARを利用した統計分析の授業が行われ、その参考資料として「js-STARの教科書」を活用いただいたきました。

「フリーソフトjs-STARでかんたんデータ分析」は東日本大震災があった2011年に執筆を開始し、2012年に出版されました。

js-STARは2020年末にjs-STAR XRへと大きなバージョンアップを果たし、さらに2022年春js-STAR XR+を公開することができました。
js-STARとjs-STAR XRバージョンとの違いの1つ目は、日本語による結果の自動出力機能です。Rとの連携により、出力された数値から分析結果に応じて、自動的に文章が作成されます。
2つ目は、ベイズファクタ分析への対応です。従来のp値を用いた統計的仮説検定に加えて、ベイズファクタという新しい検定指標が利用可能になります。
3つ目は、ユーティリティプログラムの機能強化です。例えば、分析データのヒストグラムを表示することで、データの分布を簡単に確認することができます。
4つ目は、シミュレーション機能です。平均や標準偏差などの統計用語は数式で表現されます。しかし、初学者にとって数式による理解はなかなか難しく、挫折してしまう要因の一つでもあります。シミュレーション機能には、乱数を発生させて分析結果を計算する機能とデータの点を動かしながら図を用いて理解を深める機能があります。分析ツールとしてだけでなく、学習ツールとしての機能強化を図りました。

はじめてjs-STARを利用する方はもちろん、すでに利用している方など多くのユーザーの一助となれば幸いです。

#jsSTAR #フリーソフト #統計 #データ分析

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